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[ スパイダー ]
電車が駅に滑り込む。吐き出された乗客が足早に通り過ぎ、ホームに人の姿が消えた頃、一人の男がゆったりと降りてくる。その異様さに気が付いた時、私達は日常的光景にある別の現実を突きつけられ、目をそらすことが出来ずに釘付けになる。
父親が大好きな母を殺し娼婦を後添えにしたという男の子供時代の記憶を、一緒に辿ってゆくことになる。シャツを何枚も重ね着し、くたびれた厚手のコートをはおり、ゆっくりと、これ以上ない遅さで歩む姿や、おどおどしたしぐさの全てが、閉塞感と孤独感を漂わせている。男がどこから来たのか、説明する言葉を避けているが、見ているだけで分かるから、重苦しい気分にやりきれなくなる。

スパイダーと呼ばれた男を行き詰まるほどの緊張感と集中力で魅せるレイフ・ファインズ。実母と娼婦、管理人の3役が、全く気が付かなかったほど見事に化けたミランダ・リチャードソン。粗野だが息子想いの父親のガブリエル・バーン。皆、一癖もふた癖もある複雑な役を見事に演じている。回想シーンに少年時代の彼と現在の彼が同じ画面に映っているのが、いいようのない怖さがある。

心を病んだ男の記憶は、穴だらけのジグゾーパズルのように形にならず真実の欠片を見つける。深いため息のようなものが出るだけで、そこに開放感も安堵もない。
今ここに居る男は現実に存在しながら、現実的、社会的には生きていないに等しい男である。

ガブリエル・バーンがインタビューで「クローネンバーグは最も特異な監督の一人だと思う。人々を挑発しイライラさせ腹を立てさせる。それこそが偉大な映画作家の役目だと思う。答えを提示する必要がない」と答えている。
納得です。

*
SPIDER 少年は蜘蛛にキスをする
2002年 英・仏・カナダ 98分
監督・脚本:デビッド・クローネンバーグ  原作・脚本:パトリック・マグラア
出演者:レイフ・ファインズ 、ミランダ・リチャードソン 、ガブリエル・バーン
posted by: aki | Movie | 20:38 | comments(0) | trackbacks(0) |
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